石油系界面活性剤は有害性があるものの、様々なメリットがあるので、大手メーカーはあらゆる日用品に使っています。
その理由として、
1. 石油系界面活性剤は安価に入手でき、コスト削減になる。
2. 国の基準で合法化されているので、法的に問題なく使用できる。
などが挙げられます。
大手メーカーの利益確保の為、私達の健康が犠牲になっていると言っても良いのかもしれません。
人間は何千、何万年もの時間をかけ、様々な環境に耐えるよう体内に酵素を作り出してきました。
例えば、食糧不足に悩まされてきた歴史があります。
天候などで不作が続けば、何万人という人が亡くなりました。
そこで体内に酵素を作り出し、少ない食料から糖分を作り、脂肪としてエネルギーを蓄えて生き延びました。
しかし、近年飽食の時代になり、食料が簡単に入手可能となりました。
体にエネルギーを蓄える酵素は何種類もありますが、逆に分解して消費する酵素はたった一種類、インシュリンだけなのです。
そのインシュリンが分泌されなくなると、糖尿病になるわけです。
化学薬品や石油系界面活性剤が日用品などに使われ出したのは近年で、残念ながらこれらの物質を分解する酵素は人体に備わっていません。
食べる量が増える、たったこれだけの変化に対応できないのに、様々な化学物質に対応するのは困難です。
石油系界面活性剤の毒性は強いので、皮膚の奥のバリアゾーン(角質層や顆粒層等の総称の角化層のことを言う)を破壊し、体内に浸透して臓器まで達し、皮膚障害・内臓障害を起こす可能性があります。
ちなみに、皮膚のバリアゾーンは大変強固な作りで、通常は皮膚からの異物の進入を防ぎます。
このバリアゾーンを通過して体内に吸収されることを「経皮吸収」といいますが、湿布などの医薬品を除くと、身近なものでは石油系界面活性剤が経皮吸収されてしまいます。
最近ではこのことを「経皮毒」と呼ばれています。
残念ながら毒性の強い石油系界面活性剤が体内に侵入してきても、それを分解し解毒する酵素が無く、さらに体外への排泄が困難なので、残留・蓄積して様々な病気の原因となっていると考えられています。
界面活性剤は、植物性のものと石油系のものに大きく分類されます。
界面活性剤の特性として、水の表面張力を無くし、本来混ざり合わない水と油を混ぜ合わせます。
一般の洗剤は、この界面活性剤の性質を利用して、油を含む汚れでも水で溶かし、洗い流しているのです。
植物性界面活性剤の安全性は高いのですが、石油から合成される、いわゆる石油系界面活性剤には様々な問題があります。
私達の身の回りは化学物質に囲まれています。その恩恵を授かっている一方、私達自身の健康を犠牲にしています。
その原因とされる化学物質の中で、代表的なのは石油系界面活性剤です。
石油系界面活性剤は様々な日用品などに使われています。
台所洗剤や、洗濯洗剤をはじめ、ハンドソープ・シャンプー・リンス・ボディーシャンプー・洗顔フォーム・化粧品・歯磨き粉・掃除用洗剤など、日常生活に数多く使われています。